「夫婦仲は冷め切っている。離婚した方が幸せか?」
できれば一生、この問いに出会いたくはない。
だが、残念なことに多くのカップルが遭遇する。
私自身もそうであった。本当に辛い。
この問いの答えは間違いなく「NO」だ。離婚は不幸になる。
これはデータもあり真実に近い。離婚はできるだけ避けたい。
しかし、そうは言っていられない場合も多々ある。
では次の問いだ。
「離婚後は不幸せであり続けるか?」
これも「NO」だ。再度「幸せな人生」に挑戦することは可能だと思う。
今回はそのための手段の一つ「再婚」を成功させる方法に着目する。
もちろん、シングルファザー、シングルマザー、生涯独身を否定するものではない。
それぞれの人生があるという理解は前提である。
また再婚していかに幸せな人生を送っても「離婚による心の痛み」は一生消えない。
決して離婚を勧めるものではないということも理解してほしい。
二度と失敗しないために。「幸せな再婚」に向けた4つのステップ
結婚生活・再婚生活がうまく行くためにはどうすればいいか?
この答えは明確なものは無いが、
少なくとも失敗から学習することは出来る。
本記事では特に「再婚前」にフォーカスして、
準備を徹底することを考察してみたい。
特に「再婚」という観点で、少し「冷めている」かもしれないが、
実際に自分が「再婚」に至るまでに考えたことをベースに
論理的に成功に近づけるためのステップ論を考察した。
「幸せな再婚」に向けた4つのステップ
STEP1 :「何年も一緒に居続けられるか」を考える
STEP2 : 離婚の再発防止策を考える
STEP3 : 10年後の未来を描く
STEP4 : 結婚観をすり合わせる
以下「あくまで持論です」という前提のもと、
各STEPについて説明する。
STEP1 : 「何年も一緒に居続けられるか」を考える
初婚であれば「勢いで」結婚は可能だろう。
しかし、一度離婚を経験している以上
あなたは「恋愛感情は永遠には続かない」ことを知っている。
即ち、また「勢いで」結婚するわけにはいかない立場なのだ。
ここでは再婚準備期間における恋愛感情との付き合い方を紹介する。
恋愛感情から一歩引く
一度離婚を経験している以上
少なくともあなたは「恋愛感情は永遠には続かない」ことを知っている。
つまり「なぜ結婚するのか?」と聞かれたときに
「〇〇ちゃんの顔が好き!」とか言っているようでは
また破綻するんだろうな、という事がわかる。
再婚の成功に必要なのは「理性」だ。
本能から一歩引いて考えることが先決だ。
自分に問いかける
恋愛感情から一歩引いて理性を取り戻したら、
次は「自分に問いかける」のだ。
「このパートナーと何年も一緒に居続けられるのか?」
この時「相手の欠点を直す」ことは考えてはいけない。
あくまで「自分がどう考えるか」までに留める事だ。
例えば「外見はめっちゃ好みだけど、毎晩飲みに行ってて、
中々家に帰らない」という場合。
もしあなたが全く気にならないなら先に進めるだろう。
しかし「結婚したらそのうち落ち着くだろう。それまで耐えよう。」
と考える事は危険である。
「我慢のタネ」を相手に共有し、解決を図る
これは恋愛段階で出来るだけ多く出しておくべき要素だ。
「長期的なことを考えて」という枕詞を付けて
「帰って来ないのは不安だから、何か対処できないか?」
とパートナーに相談してみよう。
前向きな回答を得られない場合もあるかもしれない。
その時は真剣に受け止めて、その課題と向き合ってほしい。
続けられない場合は素早く・丁寧に別れる
前項で考え抜いた結果、付き合ってみたが「合わない」という
結論に至ることもあるだろう。
この場合、素早く決断し、別れることをお勧めする。
決断が遅くなるほどダメージは大きくなる。
そして、別れは非常にストレスがかかるが、
そこでも「丁寧に」言葉を選んでほしい。
もちろん、このプロセスの責任は全て自分だ。
何度も繰り返すようでは社会的信用も落ちるだろう。
この事は念頭においてSTEP1を進めてほしい。
STEP2 : 「自分の悪いところ」を考える
さて、ある程度再婚まで考えられる相手に出会えて、
自分の気持ちが整ってきたとする。
次に必要なことは「前の結婚生活と同じ轍を踏まない」ことである。
自分を客観的に見ることは非常に難しいが、
離婚という経験をしているのであれば、
そのプロセスを振り返ることは簡単だ。
振り返りから「自分の悪いところ」をあぶりだし、
二度と離婚に至らないように再発防止を考える。
これは相手だけでなく、相手や自分の両親や友人にも説いて回らねばならない。
そして周囲を説得するためには、自分で考えを整理しておくことは必須だ。
離婚に「自分側の責任」を見出す
「私の離婚は、相手のみが悪くて、自分は悪くない…」
これは確かに状況次第ではあり得る。
だが、これでは前に進まない。
グッと堪えて、自分に何か改善できるポイントはないか?と考える。
例えば100:0みたいな理由で別れる場合は
「相手の選び方」が正しかったか、というところまで含めると、
「そもそも結婚自体がミスマッチだった」ということになり、
自分でも改善できるポイントが見つかるはずだ。
離婚原因を深堀りする
離婚の原因が明白な場合であっても、
そこに至った理由までの深掘りはスキルが必要だ。
例えば「自分の浮気」が離婚理由だったとしよう。
理由を深掘りできていない場合、
対処は「再婚したら浮気はしません!」となってしまう。
これでは説得力が皆無だ。
「浮気に走ってしまった愚かな自分」をもっと見つめ直さなくてはいけない。
どういうプロセスで浮気に至ってしまったか?
その要因は今では解消されているか?などである。
この深掘りは時間がかかるし、言語化にはスキルも必要だ。
紙とペンを使って過去を紐解いてみるとよい。
実用的な再発防止策を作る
それなりに過去の自分の愚かさを見つめ直せたら、
次は「二度と同じ過ちを起こさないように」対策を考えることだ。
相手が納得できるくらいの、具体的で網羅的な対処でなくてはいけない。
また、相手による「チェック機能」も働くようにしなくてはならない。
このためには再発防止策を
下記のカテゴリに分解して考えるといいだろう。
1:個人で自律すること
2:相手に気を付けてもらうこと
3:二人で気を付けること
例えば下記のようなものになる。
「浮気が原因で離婚した人の再発防止策」
1:個人で自律すること
・惰性で連絡を続けている異性への連絡を総断ちすること
・異性がいる交流の場には顔を出さないこと
2:相手に気を付けてもらうこと
・自分の考え方や行動パターンを理解してもらうこと
・未然に防止する具体策を考えて、実行してもらうこと
3:二人で気を付けること
・コミュニケーションを絶やさないこと
ただし、あまり細かく決めすぎると息苦しいものになってしまうので、
優先度の高いルールを数個握っておけばよい。
STEP3 : 10年後の未来を描く
過去の過ちを繰り返さないことと同様に
未来を描いておくことも大切だ。
また地図のない航海に出て道に迷うよりも、
ある程度目的地を明確にして、
船出を共にしたほうが安定航海になるに違いない。
下記の要素に注意して、10年後の見通しを立てておくと良い。
・「仕事」「お金」「家族」についてざっくり計画
・過去の「うまくいった事」は活用する
・現実的に捉える。悲観的なシナリオも必要
特に悲観的なシナリオを持っておくことは非常に重要だ。
「希望に満ち溢れた結婚生活ばかりではない」ということを
知っている以上、発生しうるリスクを想定し、
リスクヘッジの手段を用意しておくことは無駄ではない。
説明するときはネガティブな表現ではなく、あくまで
「10年後、何が起きても一緒にいるために考えている」とすればよい。
具体的なプランの描き方などは、
他の記事などを参考にしてもらえればよいので、
ここでは割愛する。
STEP4 : 結婚観をすり合わせる
STEP3の準備が整えば、いよいよ最後のSTEPだ。
用意した再発防止の説明を踏まえながら、
自身の「再婚に掛ける意気込み」を説明すれば良い。
STEP3までで結婚観はあらかた出来上がっている。
ここまで来れば、実はもうゴールは近い。
少なくとも「別れます」みたいな選択は不要だと思う。
しかし、注意しなくてはならない点がいくつかある。
特に「やり方」次第で結果が変わるので、
慎重に慎重を重ねて進めるべきプロセスである。
パートナーから情報を引き出す
自分のプランは完璧でも、
相手とのすり合わせが重要である。
相手とのすり合わせのためには、相手をよく知る、
すなわち、情報を極力引き出さなくてはいけない
決して自分の価値観の押し付けになってはいけない。
自分からの情報を出しつつも
相手が「どう考えている?」と尋ねよう。
相手からトンデモない価値観が飛び出してきたら、
冷静に受け止めて対処を考えよう。
パートナーの立場を理解する
相手からの情報を引き出す際、
もしくは引き出した後、その価値観のギャップに驚くだろう。
中々理解しづらい部分もあると思うが、
相手との立場の違いを意識して考えると良い。
ここでは相手の立場を理解する上での観点を紹介する。
- 男女の違い
これは言わずもがななので、説明は割愛する。 - 初婚:再婚 or 再婚 : 再婚
相手が初婚である場合「結婚に過度に楽観視」している場合がある。
この状態で「離婚の再発防止」をぶつけたらドン引きされるだろう。
逆に再婚同士であれば「結婚の負の側面」を理解しているので、
話がスムーズに進む可能性が高い。 - 相手の生い立ち、家族の状況
例えば片親で育った、もしくは現在両親の仲が悪い、
といった家庭事情も考え方に影響する。 - 相手の金銭状況、就労状況
主に金銭感覚やワークライフバランス等にも影響するだろう。
もちろん上記は一例である。
日頃からのコミュニケーションで
相手の立場の違い、価値観の違いなどを
意識していれば、問題なくクリアできるはずだ。
第三者に相談する
どうしても乗り越えられない壁に当たった場合、
第三者に相談すると良い。
下記のようなアドバイスが得られるだろう。
・どちらかが譲歩すべきである
・視点を変えた解決策
・経験則から導かれる落としどころ
自分の考えを裏付けるような誘導はやめて、
ニュートラルに意見を聞こう。
相手に伝えるときは伝聞形式で伝えた方が
客観性があって伝わりやすい。
まとめ
再婚で幸せを得るには、相当な準備が必要である。
初婚より自分に厳しくしなくてはいけない。
しかし再婚は「経験値がある」状態からのスタートであるので、
離婚の失敗経験をプラスに活かすための努力をすれば、
必ず「幸せな再婚」に至ることができるだろう。
次回は「バツイチとの結婚におけるチェック項目」をお届けしたい。